カンジプロスタッフの西田です。
EX-88tide overのバランスについて説明します。
まずは、1枚目の画像。
見て頂いてお解かり頂けるでしょうか。
一見Tide Overのタックルバランスって悪いでしょ。
バランス位置は、ロッド単体を持った時では無くリールをセットした時に重きを置き
フォアグリップ付け根の飾り巻きより、やや上でバランスを取る設定にしてあります。
一般的には、タックルバランスを無視したセッティングと否定される可能性もありますが
それはあくまで一般的な話しであれ、コンセプトに則った自分流のスタイルで
オンリーワンを目指したTide Over においては、この位置での
セッティングは必然的とも言えます。
今まで様々な8ft後半のロッドを見てきました。
一般的にベストバランスと言われる位置に重心を設けたロッドは、
特別な場合を除けば当然リールシート後方に設定されています。
なので必然的にグリップエンドまでが長くなります。
もちろんそうする事で持ち重り、先重りは解消され、シャクリ易くなります。
しかしこれでは、シャクリ時に身体や衣服にグリップエンドが纏わり付き
取り回しが悪いばかりかトータルのレングスは長くてもグリップからトップまでの
寸法が短くなり折角のロングロッドの特性は失われてしまいます。
逆にそれを避けようとリールシート後方を短くした事により、
極端にバランスを崩してしまい、持ち重りやシャクリ重りが発生し
快適性が犠牲になってしまったロッドも稀に見かけてきました。
話しは変わりますが、私のエギングはシャクリ時のスラックを常に大切にしています。
少ない力で楽にしゃくれ、より多くのスラックを出すようには、どうすれば良いのか・・・
一番はライン捌きでしょう。
しかし私が現場で自然に身に付いた一つの方法として、リールフットを指で挟まず
フォアグリップを握り、リールを振り子のように利用しロッドのストローク&しなりから
生まれるラインスラックが常に大きなS時になるように意識してシャクっています。
こうしてたどり着いた握り方ですが、ロングロッドを扱う際には、特に利点があります。
支点が拳半分ほど上がる事で先重りが解消され楽にシャクれる事はもちろん
持ち重りの軽減と
ショートロッド並の取り回しが可能 になる事が挙げられます。
このような経緯からテスト時には、ミリ単位でバランスを追求しグリップの形状も
試行錯誤しながら自分なりのバランス(考え)を詰め込みました。
しっかりと握りこめ、リールフットを挟まなくてもホールド感を得られる形状、
シャクリ時にもブランクに触れられ、情報収集に一役買ってくれる寸法など・・・
さらには感度。
1枚目の画像、重心を支えている指と3枚目の画像の
ブランクタッチしている指の位置を比較して見て下さい。
深くは語りませんが、この位置関係・・・
使った者にしか感じ取る事のできない新しい感覚?
何かが起こる??かもしれません(笑)
誰しもがとは、いかないと思いますが少なくとも私は感じています。
キャストからシャクリに意向する際に握り変えの動作が必要となりますが、
キャスト性能や風対策、大物との格闘などタメが必要な場面で
ロングロッドのメリットを活かせ、その他の場面では、8ft前半とも遜色の無い
取り回しや使用感を得られるのならば試してみて損は、無いかと思います。
これは、あくまで私個人の考えですが、エギングがリトリーブを繰り返す
釣りとでは無い事を考えるとリールフットを挟む必要性を感じなくなりました。
そして快適にシャクる事が出来る今のスタイルに行き着きました。
このスタイルは10年以上変わっていません。
もちろん、スタイルは千差万別。
無理に合わせて頂く必要は、ありません。
真似してもらっても実際に自分には合っていないと感じる方もいるはず。
(リールフットに指を挟む方法を否定する意見では有りません)
また、特性を活かし、性能を引き出すための一例に過ぎず、シャキッとしたブランクに加え
ティップ側の軽量化も行いましたので、通常の握りでも快適に扱える範囲の設定です。
これが私の理想であり・・・
求めた形。
Tide Overバランスでした!!
EX-88 tide over
¥45150
全チタン製KLSG、KTSG、MNSTガイド搭載
Length 8.8ft
PE 0.6~1.0
EGI 3~4D